2019年10月28日月曜日

十二国記ー考察

18年ぶりの新刊「白銀の墟 玄の月」の1,2巻が出たんですが、
謎が謎のままで悶々としていますw
3,4巻もすぐ出るんですけどね。

たまには考察してみるのも面白いかと。

以下ネタバレ含みますので改行








キーマンは琅燦(ろうさん)です。
彼女は阿選派のような形で戴に残ってますが阿選派ではありません。
登場回数は少なく、セリフも多くはありませんが阿選の事は「阿選」と呼び
驍宗のことは「驍宗様」と呼びます。
そして泰麒のことを「台輔」ではなく「泰麒」と呼びます。
これは彼女の立ち位置を明確に示しており、自らは戴の国民で王は驍宗と
言う事です。

では何故「泰麒」と呼ぶのか。それは「天」に対して反意があり、天の
一部である麒麟に対しては隔意があると言う事です。
「黄昏の岸 暁の天」では「台輔」だったり「麒麟さん」だったり。
今回は「泰麒」で統一されていますが気安い感じはないです。

そこから考えるに、鳴蝕が起こった事件のあとから何らかの理由で天に
対して不信感をもつに至り、麒麟に対しても距離を置くようにした、
と考えられます。
と言う事は阿選謀反の陰には「天」の陰謀的なものがあるのではないかと
考えた事になります。
しかもおそらく琅燦には解決出来ないのです。
阿選や「病んだ人たち」はそれに巻き込まれてる状態であり、例えば阿選を
殺したり捕らえたりしても問題は解決しない。驍宗がただ戻ってきても解決しない。
そんな状況です。

ちなみに彼女がやけに落ち着いてる感じからして、もし最悪の事態になれば
戴国そのものが滅ぶくらいのレベルの話。現在の状況が彼女にとっては最悪じゃない。

まだ公開されてない「戴国秘蔵の宝重」もひょっとしたら関係あるかも。


さて「天の陰謀」と言ってもピンと来ないかもしれないが、まず「帰山」を
思い出してほしい。
あの中で「王朝には存続には節目がある」と言う話が出てきた。
その時期は王朝の始まり、10年、30~50年、そして何故か300年くらいに
滅びやすい節目がある。
注目したいのは300年。「なぜここに来るのか分からない」とある。
妄想なのだが、これは天が各時期に負荷試験のように何らかの圧力をかけてくるのでは
ないかと思う。

そもそも、何故こんな世界があるのか。
箱庭のように形の整った分かりやすい陸地。
現実世界に近いところにあり、たまたま流れつく人もいる世界。
他の国に攻め入ることが出来ない。
性的な要素が省かれている。
これはある種の実験場なのではないか。
そして、これを作った神々はたびたび「負荷」をかけて反応を観察しているのでは
ないのか。
それに負けて政治を放り出してしまったのが柳国ではないのか。
同じような状況にある阿選ではないのか。
テストの最中だったからこそ西王母は泰麒を治そうとせず、治しても中途半端な
状態にしたのではないか。
(「節目の時期」でなく他の国も巻き込んで同時期ってのは考察する上ではちょっとマイナスかも)
そしてこのまま流されると戴が滅んでしまうのが理解出来たからこそ琅燦が現状維持を
しているのではないか。

で。
2巻最後ですが「回生」って子が出てきますね。
これは飛躍なんですが。
驍宗は天の摂理から逃げるために回生(生まれ変わる)する事を指してるんでは・・・。
いや、これはまったくの妄想です。
「戴国秘蔵の宝重」になんかそんな機能があったら凄いなぁとか。

以上。
思った事をつらつら書いたのでまとまってないですね。すみません。
3,4巻が楽しみです。